図書館や郷土資料館や博物館の
司書さん・学芸員さん・調査員さんの仕事を知ろう
古い文書の見方、読み方を体験しよう
古いモノが出てきた! どうしたらいいの?
まず見た感じを今と比べてみよう
見た目で古いかどうかではなくて内容(ないよう)を読み取ろうとしてみよう
さあ、キミも読み取ってみよう。

紙に書かれた古いモノなら、見た感じの紙の違いだとか、今の紙じゃないしコピーとかじゃない、古い紙だってことがわかるよね。
そんなふうなことを感じてみよう。

それにね、石や木に書いてあることもあるよ。竹とかに書いてあることもある。

見た感じが古いかどうかも大事だけど、何が書かれているかが大事なところだよ。

古いかどうかがわかる一番の決め手は、書かれた日付だね。これはわりとわかりやすいよね。
古いモノだと何年というのが書かれていないことがあるんだけどね。

書かれていない時には、内容(ないよう)から想像(そうぞう)しよう。

ということで、次に中に何が書いてあるのかも読んでみよう。
読めない字は調べたり、お父さん、お母さんに聞いてみよう。
そして書かれていることの意味を考えよう。

それから、これが書かれた時のことを考えてみよう。
たとえば、この通信簿(ぼ)。
わら半紙みたいなけっして上質(じょうしつ)ではない、ペラペラの紙だよ。
そこで考える! 考える材料はいろいろ調べたり、大人の人に聞いたりすればわかると思うよ。

この年は、第2次世界大戦が終わった翌年(よくとし)。日本はまだまだモノがなくて、みんな困(こま)っていた時代。当然、いい紙なんてない!!
だから、この通信簿も悪い紙を使っていて、しかもサイズも小さい。
でもね、ちゃんと成績(せいせき)をつけて、子どもたち一人一人に通信簿を出していたんだ。
ということは、どんなに厳(きび)しくても未来の日本を創(つく)る子どもたちへの教育をきちんとしていたという証拠(しょうこ)だよ。
ただ眺(なが)めているだけではなくて、疑問(ぎもん)を持ったり、調べたりすると、いろいろなことが見えてくるね。

先祖とのつながりが見えるかもしれないよ

こうして中身をよく見ていくことで、もう1つ大切なことが見えてくるかもしれないんだ。

それは、自分の先祖(せんぞ)とのつながりだ。
たとえば、このおばあちゃんへの手紙の差出人は、実はおじいちゃんだったんだって。そして今の自分がいるんだ。

この通信簿の学校、同じ学校に自分も通っていたとかね。。。

ほかにも先祖が武士(ぶし)で、けっこうえらい人だったとか、借金したまま返してないとか、自分の家で商売をやっているけど江戸(えど)時代から商売をしていた家柄(いえがら)だったとか、、、そういうつながりって不思議とあるものだよ。

そしてわからないことがあったら、学芸員さんなどにどんどん聞いてみよう。