司書さん・学芸員さん・調査員さんの仕事を知ろう
え!戸籍のタイムリミット? 今ならまにあう!
宗門改帳(しゅうもんあらためちょう)というのは、先祖(せんぞ)の戸籍(こせき)に当たるものなんだ。
たぶん、これは自分の曾祖父(そうそふ)・曾祖母(そうそぼ)(=ひいおじいちゃん・ひいおばあちゃん)の時代のものだと思うよ。
その村に住んでいる人全員が、村ごとにこのような名簿(めいぼ)みたいなものを納(おさ)めなければならなかったんだ。
名前、家族構成(こうせい)(年齢(ねんれい)、性別(せいべつ)、続柄(つづきがら))、宗派(しゅうは)などが書かれていて、その村の人口がわかるようにしたんだ。
もう1つ、そのころ禁止(きんし)されていたキリスト教徒を見つけるという目的もあったみたいだ。
毎年10月に幕府(ばくふ)に提出(ていしゅつ)しなければならなくて、明治時代が始まるまで続いたんだって。
借金証文(しゃっきんしょうもん)といわれるもので、お金を借りた人が貸(か)してくれた人宛(あ)てに書いたものなんだ。いつ誰(だれ)から誰がいくら借りたかが書かれているよ。
お金を返し終わるとこの証文は返されるので、ここにあるということはお金を返さなかったということになるね。
このような江戸(えど)時代の借金証文は、実はかなり多く残っているんだ。
それは今と違(ちが)ってお金を持っている人が、個人的に貸すことが多くて、それを取り立てたりすることもあまりなかったようで、このような証文がそのまま残っていることが多いんだって。
江戸時代の古文書(こもんじょ)の中でもこのような証文はかなり多いので、キミの家からも出てくるかもしれないよ。
明治28年に書かれた「地所売買証(じしょばいばいしょ)」、土地を売り買いした証明書(しょうめいしょ)だ。
これは、今の茨城県鹿嶋市(かしまし)で土地の売り買いをおこなった時にそれを役所が認(みと)めたというもので、きちんと登記されていますよということが書かれているよ。
山林が2か所 原野が1か所 売った土地の番地や面積、売った金額(きんがく)も書かれている。
本来は、江戸(えど)時代以前のものを古文書(こもんじょ)、明治以降(いこう)のものを文書(ぶんしょ)というのだけれど、ここまできちんと書かれている文書なので、これは古文書といっていいと思うって。
※地所売買保証書(証):これは明治時代のもので(比較的)最近のものだから、自分の家の登記簿を遡るとこういうのが残っていることがあるかも…