地域のココに相談に行こう
~図書館や郷土資料館や博物館を活用するぞ~
地元の歴史研究会の人にも相談してみよう
どうして地域(ちいき)研究を始めたんですか?
きっかけは中学時代に切手の収集(しゅうしゅう)にはまっていたこと

子どものころはぜんぜん興味なんてなかったよ。
中学1年生の時に切手研究部にいて、古い切手を集めたりしていたんだ。そう、趣味(しゅみ)でただ切手を集めていただけ。
ところが、大人になって、郵便(ゆうびん)のことに興味が出てきた。
そこで郵便制度(せいど)や各地の郵便の沿革史(えんかくし)をまとめてみようと思って、30年以上前に全国の郵便史家に連絡(れんらく)を取って、各地域の郵便局の沿革をまとめた冊子を私がまとめて本にしたんだ。

郵便の歴史(れきし)から地域(ちいき)研究を始めたんですか?
自分の中で興味が広がっていったんだ。

郵便史(郵便がどのように生まれたか、郵便局がいつ出来たか)に興味(きょうみ)があったのだけれど、地域という単位でまとめていくと郵便はその地域の歴史とかとも密接に関わっていることがわかったんだ。
そして、郵便以外にもそれぞれの地域の歴史や文化にだんだんと興味が出てきた。
ちょうどその頃、田無市(今の西東京市)で田無地方史研究会というのがあって、そこに入って「田無市史」で郷土史(きょうどし)の編纂(へんさん)を始めたんだ。
これが私(わたし)が地域研究、つまり郷土史にはまっていったきかっけだな。

ボクたちがお話を聞きに行ってもいいですか?
どんなことを聞けばいいですか?
大歓迎(だいかんげい)!! ぜひ会いたいな!!!

ダイジョーブだよ!
こんなことやあんなことや、聞きにおいでよ。なんでも聞いていいよ。
近くで見て気になったことやキミが興味をもったことに全力で応援(おうえん)します!!
だから、遠慮(えんりょ)しないでね。
私の家まで来てもらうのはタイヘンだから、公民館や図書館のロビーとかがいいんじゃないかな。
図書館の中に郷土行政資料室(きょうどぎょうせいしりょうしつ)もあるし、古文書なんかもコピーで見られるからね。
そんな所で会えたらいいなと思います。大歓迎(かんげい)です!!

何か古いものを持って、尋(たず)ねてもいいですか?
現物が見たいな~。私も興味(きょうみ)があるからね。

ウエルカムだよ。
自分が興味をもって知りたいことがあれば大歓迎だし、特にお家に「お宝(たから)」があれば、それでキミのお家のことがわかるような古文書とか、そんなに古くなくてもいいので、筆で書いてあるようなモノとか、見せてもらえるとありがたいなぁ。
私も大体読めるんで。
とはいえ、9割(わり)くらい読めるけど最後の1割が大変なんだ実は・・・。

キミがまず興味をもったということが大事!
興味をもたないと知りたいとも思わないし、西東京市(自分の住んでいる地域)を愛するかというと知らなければね。

知るにはいろんな方法があるけど、大人に聴(き)くのも手っ取り早くていいし、やっぱり自分で知りたいと思ったことを自分で調べて少しわかる・・・それをお手伝いできればね。

わかるということは、学校の授業(じゅぎょう)とは少し違(ちが)うかもしれないけど、自分の興味をもったことを、たとえば古文書だと文字がわかることから始めて、だんだんその背景(はいけい)とかその文書が書かれた意義(いぎ)みたいなものまで想像(そうぞう)できること。
これ、もう初級じゃなくて中級クラスだ。

私は古文書に入る前にお地蔵(じぞう)様とかの石造物(せきぞうぶつ)に興味を持ったんだけど、ああいうものの字はきちっと書いてあるから大体読めるようになったよ。

コピーでもいいけど、自分のお家にあった現物をぜひ見せてもらいたいねぇ。

どこの地域にも歴史(れきし)研究の人っていますか?
どうやって探(さが)せばいいですか?
地域の役所や相談室に聞いてみるのが早そうだ。

ここ西東京市は、社会教育課に、また地域によっては生涯(しょうがい)学習課や市役所、区役所などに行って、どこへ行ったらいいですかって尋(たず)ねていればいいよ。

自治体によっては相談室があるところもあるから、地域の歴史をやってる市民のグループがあれば紹介(しょうかい)してもらうのもいいね。
全国でそういう市民の団体(だんたい)は必ずあると思うよ。

地域を愛するとよく言うんだけれども愛するためには知らないといけないよね。
西東京市だったら田無分庁舎(ぶんちょうしゃ)に社会教育課というのがあるからそこへ行って、西東京市に古文書の会とか研究団体がありますかと聞けば、ていねいに親切に教えてくれると思うよ。
図書館(西東京市中央図書館)の中にも地域・行政資料室という所があって、担当の人がいるんだ。こんなことを知りたいんだけどと言えば参考資料を出してくれると思う。
まずこの2つが入口だよ。

学校の先生に聞いても教えてくれるかもしれないけどね。
田無の西原に博物館的な施設(しせつ)(昔の小学校の2階を使っている)があるよ。
そこに行くと、下野谷遺跡(いせき)という縄文時代(石神井川沿(ぞ)い)に私たちの先祖(せんぞ)が生活した国の重要な遺跡のことや、地域にそういう史跡(しせき)があることがわかるんだ。

※西東京市 郷土資料室は、市内の郷土資料(考古資料・歴史資料・民具・民俗(みんぞく)資料)を収集・保管(ほかん)・保存・展示(てんじ)するための施設です。

ここでも地元にこういう研究会がありますか? って聞けば教えてもらえると思うよ。

みんなへのメッセージをください!
地域デビューしてほしい!!

5年生から中学生っていえば、もう大人ですからね。
私は子ども扱(あつか)いはしまません。
大人予備軍(よびぐん)として、地域の担(にな)い手をスタートする時期だと思うんです。

古文書というのは、歴史を知る大事なツールですけど、もっと広い意味の勉強、興味をもう少し広げてほしいです。
仲間入りを始める時ですから家族と学校だけでなく、場所・・・つまり地域を愛する・育てるためには、地元を狭(せま)い範囲(はんい)からでいいですから、仲間入りする場所として広げてほしい。
学校の友だちと先生との付き合いだけじゃなく、地域とかお店とかお年寄(よ)りとか、まだ頑張(がんば)って会社に行ってる人とか、お父さんお母さんに連れられて「地域デビュー」して欲(ほ)しいなと思います。
お母さんは「ママトモ」という強力なネットワークを直ぐ作るけど、そのネットワークでもいいけど、学校とはちょっと離(はな)れた地域デビューをしてほしい。
年寄りの望みとしてはそんなことを希望します。